どきっとさせられたストリートアート@尖沙咀

とても治安のいい香港で、あまり冷や冷やした経験はないのですが、去年の夏、取材先に朝向かう時、ちょっと変な空間に入りこんでしまったことがありました。

尖沙咀で、裏通りにある店に行くのに、どうしてもぐるっと遠回りしないと着かない。でも地図にほそーーーーーーい線が入っているから、ここ通れるんだな♪と軽い気持ちで、ビルとビルの隙間に入っていったところ・・・・・・

その細い通りには多数の商業ビルの裏口が全部そこに向いていて、ずらっと巨大なゴミ箱が並び、すでに蒸し暑い香港の夏の朝、すえた匂いが漂い、なぜか道路に汚いマットレスが敷かれていて寝ているおじさん(ホームレスじゃないみたいだけど)がいたり。

朝だったからものすごくいっぱい作業をしている人がいて、まあ普通のレストランなんかのオジサンたちだし、何だか異様なほどの活気があって、冷静に考えれば危なくはないんですけど、DVFの紫のワンピースなぞを着ていた私が、ものすごい場違いで浮いていたことは確かです。

「うわ、しまった、元来た道に戻るか、でもその辺から抜けられるかな」と先に進んでしまったら、目が合ったおじさんに「しっしっ」、早くここから出なさいと言う感じで追い立てられました。私も早く出たいのよ~

それがまるで細い迷路のようで、なかなか外に抜けられる場所がない。嫌だなー早く出たいなーと思って道を曲がった時、バーンと目の前に出て来たのがこれでした!

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何だかものすごい迫力で、度肝を抜かれました。たぶん焦って小走りしてたから余計そう感じたんだろうけど。ちょっと近未来SFのスラムに入り込んだ気分(ブレードランナーとか12モンキーズとか)。Free Your Mindだからマトリックスか!

お洒落な通りにアートを育てなくっちゃ♪という政府公認の生ぬるい落書きっていうのがあちこちある香港で、誰も通らないような場所に描かれたこの絵に、これぞストリートアートじゃっ!というような気合いを感じさせられました。

あともうちょっとだ、というところまで来たら、ものすごく細い通りで、写真に写ってるような手押し車に荷物を載せてきた人たちが、狭くてすれ違えなくて、お前が下がれ、いや、お前だ、って道の真ん中で大げんかをしている。その辺りまでくると、ここを近道に使っているらしき出勤時間のサラリーマン風の人もぽつぽついて、ちょっと安心しましたが、確かに下がるとなると100mぐらい元来た道を戻らないといけないから、なかなか両者引きません。

どんどん通せんぼされた人が詰まってきて、結局どちらかが手押し車を斜めにして無理矢理すれ違ったんだったかな。

やっと表通り(と言っても、まだ裏通りだけど)に出たときは、現実世界に戻ったようでほっとしましたっけ。すっかりゴミの匂いが全身に染みついて、汗から流れ落ちているような気はしましたが(苦笑)

教訓:無茶な近道はもうしません。

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