香港に来て以来、フードライターからフードブロガーまで、これぞ食通というお友達から常に高い評判を聞いていたShatin 18。私の生活圏からは遠いし、何となく縁が無くて、行く機会がなかなかないまま年月を経ておりました。
それがひょんなことからつながって、先日テイスティングに行ってきたのが・・・・・・すいません、去年の秋でした(汗)。とは言え今も同じメニューがありますので、せっかくだからご紹介します。
このホテルがあるのはかなり郊外。駅で言うと沙田のお隣の大學駅。そう、ホテル自体が中文大学のホテル経営学科に属しています。ホテルアイコンしかり、マカオの旅遊学院しかり、そのタイプのホテルは質が良いのにお得感があるというのが定石です。
さてさて、まずは先付けの蕪の漬け物。ここからもう美味しさが始まっていました。
コリッコリのクラゲの頭にキクラゲの黒酢漬け、アクセントはこちらも黒酢漬けの豆鼓!
こちらは季節のメニューで今はありません、オクラとこれはハチノスだったかな、ちょっとマスタード味が効いていて、食感もバラエティ豊かで美味しかった!
とろりとした魚のスープには、キヌガサダケやオリーブの核が使われている、面白い組み合わせ。滋養たっぷり。食感の面白さとバラエティを堪能する広東料理らしい品が続きます!
柔らかーい蒸しガルーパの上にはどっさりとインゲンのピクルスとチリが!食欲出ます。
こちらも今は旬を過ぎているのでメニューにない、冬瓜の一品。ほんのり優しくって味わい深くて最高でした。
さあ、実はここから・・・・・・この日の主役メニューが登場!
ローズワインでフランベした叉焼豚!それをご飯とラードソースでいただく!というかなり禁断の一品。1日前までの予約が必要、最低6人からで一人88ドルというスペシャルメニューです。
何しろこの大胆なるプレゼンテーションで盛り上がること必至。すでに見事な仕上がりの叉焼豚にどっさりかけられたローズワイン、そして青い炎が!
燃えているー!シェフはご無事ですのでご安心ください♪
その場で切り分けてくださった叉焼豚をご飯に載せて、特製のラードソースや醤油を好みでかけます。昔ながらの味わいに、新たなアレンジを加えた傑作です。
デザートの質の高さにも定評があるこのホテルらしく、ナツメのマドレーヌが登場!
自家製チリソースも美味。
日当たりが良くて広々とした空間は、さすが郊外です。
派手さはないけれど、落ち着いていていい雰囲気。
評判通り、やっぱり素晴らしいお店でした。たとえば日本で寿司屋と言うと、海外にいると妙に「すきやばし次郎」とか「鮨さいとう」などの超有名店の名前ばかりが聞こえてくるけれども、日本にいる食通の友だちは国際的な星やアワードとは関係なく、それぞれ美味しい行きつけの寿司屋を持っているし、行けば満足間違いなしの店は数え切れないほどあるし、と言うのと同じで、香港には本当に美味しい広東料理店だらけです。
旬の食材の持つ味わいを生かしながら、食感と風味のバラエティを1つの料理の中で楽しめて、しっかり個性と工夫があって、健康的でバランスのいい料理たち。
雑誌の取材でも、星だアワードだと、やはり何らかの基準があった方が安心感があるし、ニュース性もあるので、わりと決まった店が取り上げられる傾向にあります。もちろん誰にでも行きやすい立地も大事だから、なかなか郊外だと取り上げられづらい(それもあって、私も初訪問だった)けれども、先入観なく、良店と出会っていきたいものですね。
次回の訪問が楽しみです♪
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