最新お気に入り決定!Old Bailey @大館で江南料理を満喫

最近、新しい中国料理店がたくさんオープンして、チェックしきれず嬉しい悲鳴状態です。




しかし近年まれに見るヒットで、長くお勧め店としての地位を確立してくれる予感に満ちているのが、話題のスポット大館の中にオープンしたオールドベイリー(奥卑利)。ダドルズと同じJIAグループならではの、完成度の高さです。

大館に行ったのはこの日が2回目。とは言え、とても広くて複雑なので、まだまだ把握できていません=迷子になります。でも、どこもかしこも絵になって、面白い風景が続くので、歩き甲斐がありますし、もっと長時間滞在して土地勘を身につけなければ・・・・・・という新たなミッションができました。

さて、オールドベイリーがあるのは、一棟だけウルトラモダンな外観のJCコンテンポラリー。まさにオールドベイリーストリート沿いにあるので、一番近い入り口を使うのが迷わないコツかもしれません。

オールドヘイリーがある2/Fに行くには、エレベーターもありますが、早速人気インスタスポットになっている「Mind the Step」というアート作品でもある階段を昇って行くのがお勧めです。

上から見下ろしたこの風景がいいですねー <3

前置きが長くなりました!こうやって辿り着くまでも楽しみながら、いよいよオールドベイリーに。

この日はメディアを集めた試食会で、お勧めメニューをたっぷり堪能しました。

こちらの料理は「江南料理」と謳われています。杭州や蘇州などの料理が含まれる江蘇料理や浙江料理など、大まかに言えば上海を経済の中心にした、揚子江もある美味しいものに溢れているエリアです。厳密に言い出すとキリがないので、日本人的には上海料理、杭州料理っぽい・・・・・・と言うのがピンと来るでしょうか。黒酢をたっぷり使って滋養に溢れて、私はもともと大好きな味で、香港に来た頃は、広東料理よりも上海料理ばかり食べていましたっけ。

お通しの酢漬けだけですでに感動。いくらでも食べられてしまうし、食欲が湧いてきます。

大好物のクラゲの黒酢漬けです。コリンコリンの食感がたまりません。ちなみに黒酢は8年ものの東湖の手作り黒酢と恒順の酢をブレンドして、甘さと繊細さを醸し出しているそう。

よく食べる一品ながら、今回は作り方まで詳しく説明してもらいました。

クラゲを、途中水を入れ替えながら一晩塩水に浸して、料理を出す直前に、柔らかくなるまでお湯に浸す。クラゲを黒酢、砂糖、醤油、ごま油、キュウリと和えて出来上がり、ということで、黒酢は最後の最後に加えるんですね-!

ビールに合いそうな次の前菜は、上海蟹で有名な太湖のほとりにある無錫市に、何百年も伝わるという鰻の揚げ物です。完全に骨を抜いた鰻を揚げてから、有名なお酢の鎮江香醋で作った餡でくるんでいます。シャキシャキの食感とともに、おなじみの鰻のしっかりした風味と濃厚な黒酢の味わいがじんわり長く口の中で楽しめます。

最近、香港で流行っている個性派小籠包! これには四川料理でおなじみの麻辣が入っています。麻辣の辛さというよりも、香しいアロマが味わえます。ビーツでほんのり赤みをつけたソースが、うすーい皮から透き通って、見事な出来映え。

いよいよメインディッシュの時間です。ぷりぷりの海老を、ピリ辛+黒酢の甘酸っぱさの効いた衣で包んで炒めた宮保大蝦球! そしてこのお皿を見て、このブログをいつも読んでくださっている方は「おおっ!」と気づかれたのではないでしょうか?

このお皿を見たらもう、確信ですね。ペニンシュラと同じコーラルクレスト! 香港に唯一残った陶磁器工房の粵東磁廠の食器をいろいろ使っているんです。そんなところに大館という歴史ある立地にあっての香港愛がにじみ出ていて嬉しくなります。

ちなみにこれは「ハンカチーフヌードル」と英語名が付けられた麺料理。実はオールドベイリーの黄総料理長が子どもの頃に大好きだった、家族に伝わっている秘伝の味なのだそう。有機野菜と合わせたシンプルで癖になる優しい一品です。

この絶品料理を入れた素敵な器も間違いなく粵東磁廠ですね。こちらは滑らかで優しい有機豆腐を上海蟹の蟹味噌で和えた、うっとりさせられる一品。

10人以上いたので、色々食べました! この辺でそろそろスープが欲しいな、という方、来ましたよ! 杭州風の自家製フィッシュボールを入れた、ダックスープです。このフィッシュボールがもう驚くほどフワッフワ。毎朝こちらのキッチンで、伝統的な手作業で、一つ一つ作っているのだそう。スープも鴨や金華ハムなどのうま味がたっぷりにじみ出て、お腹に優しく、幸せ一杯に。

スープに使われたダックも、まだまだ美味しい。

とても感心した一品がこの「獅子頭」という料理。豚肉を使ったびっくりするほど、ふわっふわの肉団子が、紹興酒を効かせた極上ソースに絡められています。モダンに感じたこの美味しさ、実は随の時代に生まれて1400年も歴史があるレシピなのだそう。フランス産のオーガニックポークを、シェフが包丁を使って挽肉にしています。

ウェイターさんが鋏を使って切り分けてくれました。脂ののった首の辺りの肉を使っていて、口のなかで溶けるような柔らかさなのです。




まだまだご馳走が続きます! こちらは十宝鴨。つまり名物料理で、鴨に金華ハム、貝柱、椎茸、蓮の実、糯米など8種類の食材を詰め込んだ「八宝鴨」に、鮑とナマコを加えて10種類にした豪華版なのです。90分煮込んで、味が麗しく染みこんで、有り難さを感じてしまいます。

こちらが中身! たまりませんね♪

何もかも、手間を惜しまず丁寧に作られていることが伝わってくる料理ばかりなのです。これもとても感動した一品。金木犀と蜂蜜を合わせて作った自家製シロップと一緒に蒸した36ヶ月ものの金華ハム、間に蝦醤ことシュリンプペーストを塗り込んで重ねた5枚の湯葉、キュウリを、ふわふわの包に挟んでいただきます。

こんな風に挟んでいただきます。味と食感のバラエティも考え抜かれて、手作業で丁寧に一つ一つ作られたものばかりで、もう美味しくないワケがないのです。

お腹いっぱい、幸せいっぱい。ついにデザートの時間に。

香港でおなじみの鶏の器に萌えます、有機豆乳プリン! 瑞々しい美味しさと見栄えの良さのダブルハッピネス(笑)。

コーラルクレストの器が嬉しい麗しいデザートは、上海料理におなじみの八宝飯にひねりを加えた一品。これまたナツメや蓮の実などの8種類の食材を使った餅米のデザートで、私の大好物なのです。オールドベイリーでは、フルーツを使って、透き通った衣を付けて、ちょっと水ようかんのような麗しさ。金木犀のソースが優雅です。

そして右奥にあるのも、上海料理で必ずオーダーする、白玉の入った酒粕と金木犀のスイートスープ。ちなみに白玉のこと、広東語で小丸子と呼ぶのですが、それって「ちびまる子ちゃん」という意味にも使われています♪

私はこの後、取材があって次に来たデザートが食べられませんでした。それは実は!!!

こちらも私が大好きなTeakhaのケーキなのです。抹茶チーズケーキや黒糖シフォンケーキが有名です。ちなみに下の写真は、入り口付近にある広いラウンジにあるカウンター。




この超スタイリッシュなラウンジは、なんと一般開放されています。大館で歩き疲れたら、ここで一休み。そしてここでTeakhaのオーナー、ナナさんの新プロジェクトであるティーブランドPlantationのお茶もここでオーダーできるのです。太平山街のTeakhaまで行かなくても、この環境でゆったりいただけるということで、穴場ですよ、これは!!

実はちょうど一年前にやった仕事で(Mezzanineという雑誌―新雑誌『Mezzanine』に太平山街とDuddell’sの長編記事2本を執筆しました!)、オールドベイリーのオーナーであるYenn Wongさんと、Teakhaのナナさん、両方にロングインタビューをしていました。その当時はまだ、こんなコラボの話は出ていなかったはずなので、私の記事の登場人物2人がコラボしているのが嬉しくなりました。

そして惜しまれながら閉店したTeakha2号店の同じ立地に、Plantationのティーハウスがオープンして、昨日訪ねてきたばかりです。世の中がなんとなーくゆるーくつながっていることを感じます。

私自身も5月の手術以来、食が細くなっていたのを、この試食で払拭した感があり、珍しいもの、美味しいものを食べる楽しさを久しぶりに体感できたのも、とても嬉しかったです。

大館という歴史ある立地にふさわしいこだわりの新名店。早速人気なので、予約はお早めに!!



4件のコメント

  1. はじめまして、ブログを読ませていただきました。

    香港大好きで一年に一回行っています。

    今回 中秋節の火龍の撮影がしたくて中秋節に合わせて香港に行く予定です。

    大館もオープンしたばかりで予約しました。

    友達がこちらのブログを紹介してくれて、ここの中華も美味しいらしいですよ。と教えてくれました。

    私は夫と二人で行くのでたくさんは食べれないのですか、見学した後の夕食に行きたいと思いました。

    メニューがよく分からないのですが、単品で頼めるメニューもありますか?

    それと、予約は必須でしょうか?

    はじめてコメント書くのに質問ばかりですいません。

    お時間ある時 返事いただけると嬉しいです。

    1. こんにちは!すべて単品で頼めるはずです。すごく人気なので予約しないと難しいかもしれません。ぜひお早めに!

  2. はじめまして、ブログ拝見させて頂いてます。写真もとてもステキで、どのお店にも行きたくなります!11月に香港に行くので参考にさせて頂いています。

    こちらのオールドベイリーを予約しているのですが、大館のパスがなくても入れるのでしょうか?

    店舗に問い合わせたのですが返信がなくて…

    お手隙の時にご返信頂けると嬉しいです。

    1. はい!最近はパスなくても入れます。万が一警備員に何か言われたら、オールドベイリー!と言えば問題ないです ^_^

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