取材裏話―今時の料理と伝統料理

昨日、ある小さなフレンチレストランのシェフとお話をしていて、そうかもねーとしみじみ思ったことがあります。

彼はかつてアラン・デュカスの店で働いていて、「強烈に洗練されているけれども、根底はフランスの田舎料理」というデュカスの下でみっちり学ぶことが多くてとても幸運だった、と感じるそう。「それに比べて今の若いシェフは5年後大丈夫なのかと心配になるし、可哀相になる」。

え? どういうこと?

「今、ものすごく奇をてらった料理が流行っているでしょ。分子ガストロノミーとか」

確かに。楽しくて私は好きですけれども、最近香港でどこに行っても似たコンセプトのことを書く機会が増えました。まさに流行です。

「僕はたとえばチキンをフライパンで焼くという基本を学んで、そこから引き出される味や食感の変化や、相性の良い食材とのハーモニーを引き出す技術を覚えることができたけど、彼らは何してるってひたすらビニール袋に水とチキンを入れてるんだよ。ハーモニーじゃなくて、まるでゲームなんだ。たまには面白いけれど、いつもいつもゲームじゃ疲れるでしょ。で、どんな料理でもゲームしていると、フレンチでもイタリアンでも何でもみんな同じようなものになってきてしまう。それに昔は他の店のプレゼンテーションなんて客しか分からなかったけど、今じゃインターネットでいくらでも見られるしね。誰かが面白いのを作ったらみんなが真似して、似たものばかりになって飽きられると思うよ」

正直、「あれ、この料理、あの店のあれと皿から盛りつけからそっくり」ということは時々あります・・・・・・

香港では新しいお店が怒濤のようにオープンし、当初は大騒ぎでみんなが押しかけるけれども、2年もしたら誰も話題にしなくなりひっそり消えていくレストランが後を絶ちません。4~5年経っても話題だったり、しっかり人気を保っていたりっていうお店は並々ならぬ努力の賜物だと思います。有名になるほど「儲かってるんだろー」って大家も家賃も上げてくるみたいだし。

この彼は小さな自分のお店をゆっくりゆっくり育てて行こうと頑張っているタイプ。もちろん新しい奇抜系の料理を出す店も、長く続いていればいろいろ工夫をしているし、ゲームだけじゃないハートを感じさせてくれたりするから一概には言えませんが、このシェフの言うこともよく分かります。

とにかく食べる側としては、色々なタイプの店がバランスよく共存してくれて、気分次第で選べるのが一番いいな、と勝手なことを思うのでした♪

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