見知らぬ香港人の優しさにほっこり

今日、SOHOの上の方で取材があって、行きはエスカレーターですいすいと行っていたのに、帰りは小雨になるし、私のヒールは高いし、降りる方はエスカレーターも屋根もしばらくないし、石畳だし、坂は急だしで、おっかなびっくり、ノタノタと坂を下りていました。

すると、ささっと横から傘が差し出されて、へ?と見ると、真面目そうな見知らぬ香港人女性。「足下気をつけてね」といいながら、のろのろ降りる私と付き合ってくれています。何だか感激してしまって「ありがとう!!」を連発。2ブロックぐらい一緒に降りて、そこでバイバイしたのですが、こういうさりげない優しさに触れると、とても幸せな気分になりますよね。

本当にそういう香港人の優しさに触れることがとても多いので(でも香港人の友だちに「香港人優しいよね」っていうと、「えーそんなはずはない、Nastyなのばっかりだ」って否定されたりするんですが、笑)、香港愛が高まるわけなのです。

先日すごいなーと思ったのは、銅鑼湾の駅のATMに並んでいた時。長い行列でしばらく待って、やっと列の2番目まで来た時、若い男性が先頭の女性に(知り合い同士ではなかった)「おれさー急いでるんだけど、ちょっとここに入れてくれない?」みたいなことを広東語で頼んでいる! 「うっそー、図々しい~列の最後につけよーみんな待ってるんだから~」と横目で睨んでいたら、そのお姉さん、しょうがないわねーとその男性を前に入れてあげました。ここで「えーー入れちゃうの~?」と内心イライラしていた私。す、するとそのお姉さん、驚きの行動に出たのです。何も言わずにさっと列の最後尾に移動しているではないですか!なんたる心配り。自分の心の狭さが恥ずかしくなってしまった出来事でした。一緒にそれを目撃した12歳の息子は、そのお姉さん(とても可愛い人だった)に惚れてしまった模様です。

その頼んできた男性がすごくかっこよかったとか、そういことは全然ないんですよー(笑、なんかちゃらちゃらしてて、私だったら絶対譲らないわーと思ってしまった、なはは)よく日本に旅行して、知らない人に優しくしてもらって感動したという話を聞くのですが、香港でもそういう経験をよくしています。もちろん変な人や嫌なヤツも世の中にはいますが、そういう心の美しさを大事にする考え方がちゃんとある社会なんだな、と分かるのはとても嬉しいことですね。

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