太平館餐廳でちょっと切ない恋バナ(笑)じゃなくて、取材の思い出





雑誌の取材って、すごーくいろいろな話をうかがって、いろいろな写真を撮ったり、試食させていただくのに、最終的に載るスペースが小さくって、やった内容の1/10ぐらいしか出せないってことがよくあります(だいたい、元々私は何でも過剰にやり過ぎるタチなので、ますますそうなりがちで)。

これも去年のハナコの香港特集の一環。取材の時にiPhoneでちょこちょこ撮った写真を整理していて、あー楽しかったな、と思い出す取材です。

佐敦の太平館は香港で一番古い洋食屋さんで、広州で最初に創業したときから数えると170年以上経っているとか。「うちの実家はだいたい創業100年位」って一応言ったら、「ふ、まだまだ若いね」と余裕でかわされた気がします(笑)

香港に来て間もない頃に取材に来たことが有り、今回は7年ぶりぐらい! やはり代替わりしたのか、前回にはお会いしなかった5代目(! 香港では古くてもだいたい3代目な気がします)のオーナーが取材に来てくれました。

この昭和な雰囲気・・・・・・昔うちの実家(銀杏堂というハンコ屋なのです、いまだに活版印刷もやってますよ、皆様どうぞごひいきに)は、建て替え前の丸ビルにあったので、こういう雰囲気を見ると超絶レトロだった丸ビル内をチビまる子ちゃんみたいな頭と服装で走り回った子ども時代を思い出して、ツーンと胸に響きます。
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これが一番有名な「スイスチキン」。スイスとは全然関係なくて、食べていた西洋人が「スイート、スイート」と叫んでいるのを聞いて、「スイス風なのか」と勘違いしたのか、スイスチキンと名付けられてしまったとか(笑)緩くて大好きな逸話です。こんな濃い色ですが、味は決して濃すぎず、やっぱり懐かしくて美味しい胸キュンな味。香港風レトロ洋食照り焼きチキンという感じでしょうか?

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これも有名なポルトガルチキン。全然辛くなくてココナッツがたっぷり入って優しい味なんです。マカオっぽいお料理ですよね。

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これも超有名メニューのスフレ!四人分で巨大です。何か面白いメニューを作ろうって相談して、これを考えついたそうなんですが、もう何十年も前に出来たメニューにしては、とても現代的ですよね。注文してから30分かかりますが、ふわっふわで美味しいんですよ-。

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ちなみにランチタイムに来ている方達、子どもの頃からここで食事をしている常連さんが多いようなのですが、正直言ってみんなちょっとぽちゃっとしてるんですね(笑)確かにカロリー控えめではないんだろうな。

本当はここの鳩のローストが大好きなんですが、日本の雑誌だとちょっと抵抗があったりする食材なので、今回は撮影せず。

そうそう、こちらの五代目オーナー、とても太平館の古い歴史を誇りにしていて、古書蒐集家でもあるということで、面白いものを見せていただきました。

昭和18年に、広東省に駐在していた日本人の方が書いた、旅行ガイドのような本なのです。そこにしっかり、太平館の名前が入っている!ということで、見つけて感激されたそうです。日本人が取材に来るというので、わざわざ持って来てくれました、嬉しい♪

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私もこういうの大好きなので、じっくり読みたい本でした。しかし日本語は読めないそうなのに、よく見つけましたよね!!

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『広東の現状』というタイトル。

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みなさんものすごく親切で、もう次の取材に行きたくなくなるような、お店の中では時間が止まっているような、まったり楽しい取材タイムを過ごしてしまいました。

そして、本題(笑)。何が「切ない恋バナ」と言いますと・・・・・・恥ずかしながら前回取材に来た時、対応してくれたのが、この人は若い頃、とてもかっこよかったはず&私のモロに好みのタイプだっただろうという長身でスラリとしたお爺ちゃまで、ここだけの話(笑、ブログだし)、私は今回、そのお爺ちゃんに会うのを楽しみにしていたんですよ。若い頃は船乗りだったんですって(はーと)きっと港港に女を作って泣かせてたんだわ~www

前回取材した直後にお店に行ったお友達が、私の取材のことを彼と話してたら「美也子さん、きれいだよね」って、聞いてもいないのに、わざわざお友達に言ってきたそうで(きゃー)、うわ、それってやっぱり両思いだったんじゃないか(._’☆\ バキ タイムマシンで50年ずれて出会っていたら、恋に落ちていたかも知れない、なんて妄想しちゃったりなんかして!

それが7年ぶりに、密かにワクワクお店に入っても、どこにもお爺ちゃんの姿が見えない。たぶんもう80歳超えてると思うし、絶対転職なんてしないだろうから、ま、ま、まさか・・・・・・と最悪の事態まで考えて、がっかりしていたら、たまたま見せてくれた昔の雑誌記事に、あのお爺ちゃんが写っている!

あくまでもさりげなく(笑)「あ、このお爺ちゃん、もういないんですか?」って聞いたら、「あー去年とうとう退職したんだよ」って! しまった、1年早く来ていたら・・・・・・。

私たち、やっぱりそうやってすれ違う運命だったのね←完全脳内妄想

なんだかお馬鹿な長文失礼いたしました~o(^^o) (o^^o) (o^^)o キャアキャア♪

 

 



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