妄想香港旅のお伴に―「週末香港大人手帖」発売1周年!

海外旅行どころか近所への外出もままならない今日この頃ですが、自宅でこもりきりでコロナ関連の情報ばかり見ているのは、だんだん疲れてきますよね。そんな時の気分転換にぜひ出かけていただきたいのが「妄想香港旅」。

自著「週末香港大人手帖」が講談社から発売されたのは2019年4月5日。GWに間に合うようにと大慌てで仕上げたのが、ついこの間のようです。

全テキスト&写真を私が手がけています。ブログ記事も一部ベースになっているものの、ほぼ全編をこの本のために執筆しています。

こちらがアマゾンのリンクです→ 「週末香港大人手帖」(講談社)

その後、香港が政情不安となり、そのままコロナ禍が始まり。世界中がこんな状態になるとは誰が想像できたでしょうか!

隅から隅まで愛を込めて作ったこの一冊。そんな状況でプロモしづらくなってしまっていましたが、久しぶりに改めてご紹介します。

こちらが表紙! 麗しい点心は、マンダリン オリエンタル香港の文華のもの。食を中心にしたさまざまな分野で、私の目を通して厳選したお勧めを紹介しています。

出版時は在住12年でしたが、今は13年。8月には14年になります。早いですね♪

実際手にとっていただくと、とても軽いので、バッグに入れて持ち歩きやすいのです。プロの写真家ではない私のちょっとぼんやり気味の写真が映えるように選んでいただいた紙や、きれいな印刷でとてもいい仕上がりです。

お店の紹介以外にも、撮りためた写真の中からお気に入りを選んで掲載しています。これは中秋節に大坑で舞火龍を見た時の1枚。

↓ そのときのブログはこちらです。あまりの迫力に虜になってしまい、ひと晩で800枚くらい写真を撮ってしまって選ぶのが大変でした。珍しい製作現場の記事もあります。

中秋節は大坑・舞火龍で興奮のるつぼに! (1)ポメロを追う龍に釘付け編
中秋節は大坑・舞火龍で興奮のるつぼに!(2)お着替え編
いよいよ中秋節!大坑・舞火龍の製作現場を目撃♪

いつか第二弾を作れる日が来たら、香港の年中行事などもまとめたいですね。

思っていた以上に好評だったのが、目的別のサンプルプラン。古い/新しい/カジュアル/贅沢、という要素のギャップ萌えを楽しめるように、メリハリをなるべく効かせています。母娘、女友だちと、お一人様、カップルという4種類を掲載しています。

そして本編。

第一章は「広東料理」です。長年香港で食の取材をしているので、それを生かしてなるべく深堀した内容を掲載しています。先日、広東料理界の大御所で日本語が堪能な尹達剛シェフと同席して本をお見せしたところ「広東料理について、しっかり書けてるね!」とお墨付きをいただきました!

こちらは先日のアジアのベストレストラン50で第二位にランクアップした大班樓。こちらのブログでも何回も登場しています→ 美食広東の聖地、大班樓 The Chairmanで麗しのランチ

第二章は「バー」。この本での密かな自慢が「ここまで詳しく、バーのコンセプトやカクテルについて書いている旅のガイドブックはない」ということ。ライターとしてDrink Planetという日本のバー業界人向けウェブサイトにいろいろ書く機会をいただいてから、カクテルに詳しくなることができました。

「香港に来たら本格的なバーに行く」という流れを築こうというのが長年の私の目標でした。以前は香港のバーといえばランカイフォンの適当なバーや夜景のみを強調した記事ばかりだったのです。最近では、私が関わっていない香港特集でもバーのページがかならずしっかり取られるようになって来ていて、ちょっとは貢献できたかなと思っています。

第三章は「国際派美食レストラン」。香港の今を知るなら、ぜひ訪ねて欲しいシェフや店がてんこ盛り。こちらのBelonは前述の「アジアのベストレストラン50」2020年度版で4位に急上昇!香港を代表する名店になりました。
ブログではこちらになります→傑作バランスの流麗で端正な料理に恍惚とするBelonの夜

第四章はみんな大好き「点心」。普通ならこれが第二章に来るところを、バーと美食レストランを敢えて先に入れて、私ならではの香港像を表現したつもりなのです。

こちらのYing Jee Clubは、雑誌で何度も記事を書いているのに、ブログにしていませんでした!エレガントで質が高くて間違いのない一軒です。香港に来てまもなく取材した唐閣から始まり、ダドルス、そしてこちらと、店は変われど長年取材している名シェフの店です。

第五章は「お土産」。香港人のジャーナリストや編集者にこの本を見せると、ものすごく食いついてくるのがこの章なのです。結構地元の人は知らない、行ったことないという店が多かったりするのです。それに多分、香港で同業者の人は食なら食、と専門化していて他の分野について触れる機会がないようで、私の場合は「香港」を枠組みにした仕事スタイルになっているため、扱っているジャンルが彼らより広い、というのがあります。

いろいろな雑誌で取材にうかがっていて、ブログでは2014年に初めて掲載した記事が、歴代アクセストップ3に入る人気です。鉄板で誰もが楽しんで下さる一軒ですね。
粵東磁廠と手持ちの食器のご縁

第六章は「スパ」。取材する分野で、食の次に多いのがビューティーなのです。特に香港内のホテルスパはじっくり取材をよくしているので、こちらも表面的にきれいでゴージャス、だけではない情報を書けていると思います。スパに関しては、雑誌の取材が多くて、ブログには詳しく書いていないので、本でぜひじっくり読んでいただければ。女子旅にはかかせないですよね。

こちらはあまりの威力に驚いたペニンシュラスパのトリートメント。施術前と後の写真もこっそり。

第七章は「ローカル飯」。これぞ王道の鉄板的有名店ばかりです。ローカルの人気店はとにかく行列がすごかったりしたので、普段なかなか行けなかったものの、昨年からの不況で行列が減っていて、それを機会にいろいろ訪ねています。ブログにも書かなくっちゃ。香港らしさを味わうのに欠かせないですよね。

第八章は「キレイになるスイーツ&ドリンク」。亀ゼリーと涼茶の春回堂を初めとする、頻繁に取材するけれども、ブログ記事にしていなかった店を紹介しています。厨房潜入ルポまであるのが自慢です。

第九章は「最旬最愛スポット」。食べたり飲んだりするばかりじゃなく、香港ならではのスポットを入れました。歴史的な場所や穴場もありますよ。

第十章は「ホテル」。長年の雑誌取材で欠かせないのがホテルです。ホテルライフは香港旅の楽しみの一つですよね。

上記以外にコラムとして「アフタヌーンティー」と「アートスポット」も入れています。

改めてご紹介していたら、我ながら頑張ったなと感心してしまいました、笑。

表面的にさらりというのが好きではなくて、深堀りだけど読みやすいというのが私の真骨頂です。今は旅が出来ないときなので、旅人にも辛いし、香港のホテルもレストランも大苦戦中。コロナの問題は長引くかもしれませんが、安心して旅に出られる日のために、ぜひぜひ妄想香港旅をお楽しみください。損はさせません~

※一つお伝えしないとならないのが、発売後に閉店になった掲載店のリストです。このご時勢で、残念ながら消えてしまった店があるのです、涙。長くなったので、次のブログにまとめますね。

↓もう一度リンクです↓ 全国書店でも販売中。旅コーナーに置かれています。最寄りのお店に置いていない場合は、ぜひご注文くださいね♪

 

4件のコメント

  1. 初めまして。去年のGWにこの本持参で香港に行きました。この30年の間に15回ほど行きましたが、まだ行ったことのなかった店などで甲斐さんオススメのところを随分周りました。今まででいちばん楽しい香港だったように思います。そのあとのデモとコロナ騒ぎ。世界が激変し、もうあの香港(世界中すべて)がしばらく戻ってこないかと思うと悲しくなります。今はあのGWの楽しい思い出だけで行きています。その際は本当にお世話になりました。素晴らしいガイド本です。

  2. 初めまして!嬉しいお言葉ありがとうございます。励みになります。世界中が本当に大変なことになってしまいました。しばらく先かもしれませんが、また旅を楽しんでいただける時まで、くれぐれもご自愛下さい。

    1. お返事いただいてありがとうございます。恐縮です。
      いつも更新を楽しみにしてます。貴重な香港情報をまた教えてください。
      ひとつお願いなのですが、甲斐さんが本文でお書きになってる「発売後に閉店になった掲載店のリスト」がお分かりでしたら、またお暇な時にでも掲載していただけますと幸いです。
      魅力的なお店ばからなので、本当に残念なことではあるのですが。
      甲斐さんが紹介された店で初めて知った洋食の「太平館」がすごく美味しかったです!完全にノーマークでした。ありがとうございます。
      今はまた、あの本を片手に香港を歩き回れる日がくるのを待っています。

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