十年に一度の盛大なお祭り、錦田の太平清醮に行ってきました♪(1)地域の氏族の平和と繁栄を願うお祭りへ

今年は舞火龍(しかもヒュー付き、笑)や国慶節の花火など、香港のお祭りや行事を間近に見る機会をいただけてとてもラッキーな一年です。嬉しい出会いもいろいろ。

先日、香港スタイルに書いたファインアートアジアの記事のための取材で出会って以来、仲良くさせていただいている88ギャラリーのバネッサさんから、「元朗の錦田にある私の家の隣で、10年に1回しか開かれないものすごいお祭りがあって、地元の人しか入れない記念ディナーの盆菜に二人なら招待できるんだけど、来てみる?」とお誘いを受けて、これはもう行くしかないと、その日は娘と一緒にうかがいました。

彼女の家の隣にある広い駐車場が、そのお祭りの会場になっていて、2週間ほど、毎日のように獅子舞やら何やら、賑やかに繰り広げられているそうなのです。

10年に1回で今年が33回目! 香港が香港になるずっと前から、この地域にいる氏族が集まって、この地域を敵から守ってくれた二人の将軍を讃えて、地域の繁栄に感謝を捧げるためのお祭りなのだとか。10年に1回しかやらないかわりに、毎回豪勢に、ここぞとばかりの華やかな行事になっているそうです。

もともととても裕福な氏族が集まるエリアで、最近は元朗の土地も値上がりしてますます豊かになっているとのことで、毎回華やかさを増しているとのこと。

これが会場の外側! ずーっと祭り囃子?のような生演奏が聞こえてきます。こういう地域のお祭りって、もう雰囲気だけでウキウキしてくるのは江戸っ子の血が騒いでいるんでしょうか?

地域を治める5つの氏族が主役で、それぞれのデザインの帽子や、ポロシャツなども配布されたとか。写真に見える帽子がその一つ!とってもカラフルで「メキシカンって感じでしょ」とバネッサさん。

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中に入るとこんな露店が並んでいるところも日本の縁日みたい。

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広ーい敷地内に複数の仮設会場が建てられています。そうしたら「ミヤコさーん?何やってるの、ここで~!?」という声がしてきてびっくり。そう、先日ここの近くで参加したチャリティイベントの開催地、吉慶園というのも今回の氏族の一つで、そのイベントの主催者だったセルマさんではありませんか! 何だか世間がやっぱり狭い香港♪

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すべて紙で作られた悪霊や悪鬼の巨大な人形(人間のサイズを見て下さい)が! 祭りの間、地獄の門のようなところが開けられて、悪霊たちが飛び回っているのを、祭りの最後にこの悪霊の王を焼き払って、平和を取り戻すというのがクライマックスなのだそう。ものすごい迫力で怖いです!!

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とにかく盛大なお祭りで、3億円以上かけて準備されているというこのお祭り。会場に置かれた、5つの氏族のために5本の巨大線香だけでウン千万かかっているとか。ウン千万のお線香ってどんなんだと思いながら近づくと、何とも言えない滑らかな芳香。とんでもない銘木を使っているのだそうです。

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娘と一緒にこのお祭りの起源などをうかがっているところをヴァネッサさんが撮ってくれていました。

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なぜか会場で目撃された鶏(笑)。こんなのを珍しがって撮っているのはよそ者で甘ちゃんの私だけかと思ったら、一緒に回った地域の名家の可愛いおばあちゃんが嬉しそうに携帯で写真を撮ってました(笑)なーんだ、みんな珍しいんじゃない。

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その後に見せていただいたのがこれ。延々とこの地域に住んでいる人たち全員の名前が書かれているのです。とにかく住民であれば赤ちゃんでも何でも全部書かれるのに、女性だけは地域の外の人と結婚すると、ぱったりと名前を書いてもらえなくなる・・・・・・というのが、今時の女性にとっては苦い気分にもさせられる面もあるのだとか。何となくそういうところは、昔ながらの日本と似ていますよね。嬉しそうに自分たちの名前の前で写真を撮ってみなさん喜んでいる一方、たとえば愛人が男の子を産んだらここに名前が載せられたことがあって、本妻が激怒してそこを破りとって大騒ぎになった(でも結局また修復して載せられた)事件も昔あったとか! 悲喜こもごも。

とにかく延々と続くこの掲示。すべて手書きです。とても上手。

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ぐるっと回って辿り着いたここが始まりだった模様。

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さあ、ではいよいよメインの会場に入って、盆菜の時間です♪ 長くなりそうなのでこの辺で第一部終了♪

 
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