澳洲牛奶公司と麥文記―お隣同士の強烈なコントラスト




あちこち香港で取材をしていると、いろいろな香港の顔を見る機会があります。

昨年夏、ハナコの記事のために、佐敦でお隣同士にある澳洲牛奶公司と麥文記を同じ日に撮影したことがあります。

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お隣同士のこの2軒、何度も行ったことのある店ではありましたが、改めて続けて行くと信じられないほどの雰囲気の違い!

実は澳洲牛奶公司は一切取材を受け付けていない(正確には、取材?やらないよ、ガチャン!)とのことで、仕方なく客として入って撮影することになりました。

しかしまあ、本当にこれぞ鉄火場という感じで、行列に入ると、柄の悪い店のオジサンが広東語で相当ひどい言葉で並んでいるお客さんを威嚇中(広東語ぺらぺらのカメラマンさんからの情報)。大きな荷物を持っていたら、「おい、そこの荷物、中に来い!」と「荷物」呼ばわり。「広東語分からない方が、ちょっと怖いねぐらいに思えて幸せかも」と顔をしかめるカメラマンさんとお店に入りました。もちろん満席でびっくりするほど多くの店員さんが走り回っています。若い定員さんたちは、ものすごく忙しそうだけど、別に感じ悪くもなく、普通に対応してくれています。相変わらず例のオジサンは、色んなお客さんに毒づいたり、怒鳴りつけたり、もうメチャクチャなわけですが・・・・・・(一人、ものすごく冷静に論理的にオジサンに反撃した香港人のお客がいたそうで、その時は一瞬オジサンも大人しくなってました)。

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もちろん相席でぎゅーぎゅー押し込まれるので、写真を撮るのは非常に難しいのですが、まあ仕方ない。すると相席の人たちが会計して出て行った! チャンス!とばかり、少しでもきれいに撮れるように隣の席のスペースまではみ出して配置していたら、もう1人相席で残っていた香港人のおばちゃんが、囁くような小声で「ねえねえ、オジサンに怒られるから止めた方が良いよ」。常連らしき香港人のおばちゃんをここまで怯えさせるって、よっぽど普段から怖いんでしょうね(--;)。

32ドルの朝ご飯。スクランブルエッグはずいぶん量が減ったらしいですが、ふわふわで美味しいし、それでもまだまだお得感あります。マカロニ&ハムのスープはねえ、食べろと言われれば食べるけど、自分から頼んでまで食べようとはまず思えないローカル飯です(^^;)ごめんなさーい

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牛乳プリンはやっぱり美味しい!

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何とか無理矢理撮影を終了し、食べるとやっぱりこのお値段でこれならとても満足の美味しさだし、悪い意味での看板オジサンは怖いけど他の店員さんはまあそんな感じ悪くないんですよね。




そしてその後。お隣の麥文記へ。何回か今まで取材していますが、今回から経営の後を継いだ娘さんが対応してくれました。英語もぺらぺらで、おしゃれな方。そしてもう一人、番頭さん的立場で出て来た方は、少し前まで日本人倶楽部のレストランで働いていたそうで、日本語も少し出来るし、日本のメディアということでとても喜んで下さいました。狭いお店でストロボやらいろいろ立てて、さぞかし邪魔だったと思うのですが、とても暖かく対応してくださり、お店のほんわかした雰囲気もあって、こちらもとても幸せな気持ちになるし、ますます美味しそうに見えますよね-。

とはいえ雲呑麺も32ドルと値上がりしましたね-。以前は店の上の階で作っていた自家製麺も、最近では新界に工場を作ってそこからこちらに持ってきているのだそうです。

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こちらがお店で使っているこだわりのオイスターソース。

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妊婦さんにお勧めの豚の足。こりこり軟骨っぽい感じが私はとても好きです!体にもいいし、ソースは南乳(腐乳)で味がある~

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そこでつい、口から出てしまったのが「どうして隣同士で、こんなに店の雰囲気が違うの?」という質問。お二人は顔を合わせてちょっと苦笑しつつ「うちはねーここの土地を持っているんだけど、お隣は借りているから、家賃がどんどん上がるし、とにかくその分稼がなきゃって必死なんだと思うよ」

そうかーそう思うとまあ必死なお隣の雰囲気も仕方ないなと思えたり。まあとにかくどんなに態度が悪かろうが一日中行列は絶えないし。その割には値段は抑えめだから良心的と言えば良心的。もう文句言わないから、とにかく頑張ってお店続けてください~

これは麥文記の可愛いタイル♪

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