中国料理店の最高峰と言えば香港というのが以前は定説でしたが、近年マカオのホテルレストランのレベルが急上昇。もはや抜かれているかも、という声を香港のシェフ達から耳にすることが増えました。
先日、グルメサイトHitosaraの海外ページ「マカオのトップレストラン」に、そんなマカオを代表する中国料理店「Sichuan Moon」「The Eight」「Yi」「Wing Lei Palace」「Jade Dragon」5軒をじっくり紹介しています。こちらはコーディネイトと執筆を担当しました(同じページに掲載されている2018年版はコーディネイトのみ担当)。
リンクはこちらです→進化し続ける食の最前線 マカオのトップレストラン
カジノホテルの豊富な資金力をいかして、食も空間も贅を極めたものになっていて、「ここで食事をするためにマカオに行く」という価値を感じさせる名店ばかり。詳しくはぜひ、記事をご覧ください。シェフのこだわりや代表料理についてじっくり書いています。
それぞれが素晴らしい店なので、またそれぞれブログも書きたいのですが、どんな店かをチラ見せしましょう。
●Sichuan Moon
台湾出身でフランスで活躍、今やシンガポール、台湾、四川で多数の有名レストランを経営する名シェフ、アンドレ・チャンがマカオの「ウィン・パレス」に2019年にオープンさせたばかりの四川レストラン。
記事内に紹介している酸辛湯! 何ら高級食材を使わなくても、素晴らしい料理ができるというところをこれで見せたかったというシェフの言葉に納得でした!
スープを注ぐ前はこんな風に。
スープを注いだ後、チリオイルを水玉状に垂らしているところ。目の前でプレゼンテーションが完成するのも楽しい。
四川料理の奥深さを世界に知らせたいという深い情熱に包まれた、超弩級のダイニング体験ができます。
こちらはシェフ・アンドレのインタビューの後。噂通り、本当に話が上手で素敵な方でした! 「アジアのベストレストラン50」期間中だったので、すさまじくお忙しいスケジュールの中、インタビューのお時間をいただけてラッキーでした。ものすごい寝不足の中、とても良い笑顔ありがとうございます♪
●The Eight
ギラギラの外観がマカオの象徴になっているグランドリスボアの三ツ星広東料理店。アラン・チャンのデザインが冴え渡っています。ここはオープン当初からよく取材していましたが、何年経ってもこのデザインは古びて見えることがないですね。お店としてもますますグレードアップしていてさすがでした。
こちら名物のハリネズミ叉焼包。このハリを1本ずつはさみで切るんですよ。真似したデザインの点心はよく見かけるものの、ここまで本数が多いのは本家ならでは。そして最高に美味しい。
The Eightを引っ張る謝シェフと、ヒトサラの小西編集長と。謝シェフは、以前にマンダリン オリエンタル香港、ホテルアイコンにいらして、アイコン時代に取材にうかがったときに、ものすごく細かくそこで名物だった蟹ご飯の作り方を説明してくれました。あの蟹ご飯、私の大好物だったんですよ、とお伝えしたら、今度来るとき予め連絡くれれば、ここでも作れるかも?と嬉しいお言葉!
●Yi
夭逝した天才建築家ザハが晩年手がけたモーフィアウスホテルにある中国料理店。ホテルの建築に負けないインパクトのある料理で評判です。
こちらがみんな大好き、レモングラス鳩♪
Yiを引っ張る二人のシェフ、ウィルソンさんとアンジェロさんと。
●Wing Lei Palace
マカオで長く活躍する名シェフが総料理長に就任して盛り上がる広東料理店。こちらもウィン・パレスにあります。「アジアのベストレストラン50」にランクイン。
私は2008年と2009年、マカオの取材を大量にしていまして、年間に100日以上通っていたのです。その頃、シティ・オブ・ドリームスがオープンして、当時そこにいらしたシェフ・タムには何度も取材させていただいていました。ウィン・パレスに移られてからも大活躍の快進撃。
人に優しく料理に厳しく。いつも笑顔が優しくて、すごいマスターシェフなのに、人懐っこくて若いシェフやジャーナリストにも慕われています。
●Jade Dragon
カジノリゾート「シティ・オブ・ドリームス」にある三ツ星広東料理店。
ここはもともと上記のシェフ・タムが長くご活躍していた店だったので、彼が抜けて、どんな風に変わったのだろうというのを見るのが楽しみでした。
こちらが新エグゼクティブシェフのシェフ・オー。お若い(肌ツルツル)けれども、どっしりと構えていて、楽しそうに才能を発揮しているのがうかがえました。
大好きなキッチン潜入中の一コマ、笑。
そして、このページの影の主役が「トップシェフたちがお勧めするレストラン」というリスト。私もまったくノーマークだった面白そうなローカル店がずらり! ローカル店こそ、当たり外れが大きいですから、この人たちが好きな店と言われると安心して試せます。このリストを持ってあちこち食べ歩いてみたいと思わせてくれる、貴重な情報なのです!
5軒のレストランはいずれも迫力の美食が楽しめますから、次回のマカオでぜひ!