今月発行のDiners cardの会員誌「シグネチャー」に、ランドマークオリエンタル香港のAmberの記事を執筆させていただきました!
アジアトップ50レストランで2年連続で第4位にランクイン、ということでこのトップ50に入っている多数のレストランが紹介されている中の1ページなのですが、とても素敵な特集で、行ってみたいところばかり。写真もきれいだし自分で書いた内容も気に入っています。もし目にする機会があったらぜひご覧下さい♪
それで、とっても明るくて素敵なシェフ、リチャード・エッケバスさんとじっくりお話をする機会がありました。
今回紹介したのが、グリーンアスパラガスの料理。3月から2カ月間しかないという春を告げるお料理です。
このグリーンアスパラガスがすごいものだったので、ちょっとそのお話でも。
アンバーでこの料理に使うグリーンアスパラガスは、「ジェローム・ガリ」というフランスのプロヴァンス地方のヴォクリュースにある農家からのもの。世界中のシェフの間でひっぱりだこのこのグリーンアスパラ。ジェロームさんは最高の条件を保つように保護した小さな区画でこのアスパラを作っています。この美味しいアスパラを作るのに、実はちょこっ、ちょこっと春霜にさらされる必要があるそうで、そのバランスをうまく作るように工夫がされているそうです。
アンバーで使うのは、口径28+という太いものだけで、1本が120グラムほどあるそうなんです。
普通なら野菜は若い方が柔らかいという気がしますが、アスパラは繊維の数が成長しても変わらないため、太い方が繊維間の隙間が増えて、食感が柔らかくなるもの。
そして冬の根菜をずっと料理していたシェフにとっては、その年最初に扱う生命力豊かな緑の野菜! すごくワクワクさせられる存在なのだそう。
そしてこの火の通り具合がもう1秒ずれたら食感が違うだろうという完璧さ。それぞれのアスパラでサイズも繊維の具合も違うだろうに、どうしていつ食べ頃だって分かるんですか?と聞いたら、うーん、アスパラが教えてくれるんだよ(^^)って。
1つ1つの食材にこんな物語があるのだから、食の話は本当に奥が深くて止められません♪ もうすぐ旬が終わってしまうので、食べるなら今のうちかも!?