最近、食いしん坊で味にうるさい友達(だいたいフードライターや編集者)が、ここは美味しい!と太鼓判を押すのを良く耳にしていたのが、国際色豊かな話題店が集まって活気あふれるカリフォルニアタワーにある、メルカート。
東京の方はその名前を見て、あっと思うかもしれません。正式名称はメルカート・バイ・ジャン‐ジョルジュ、つまり東京のJG Tokyoと同じ、ジャン‐ジョルジュ・ヴォンゲリスティンのプロデュースによるレストランなのです。香港のメルカートは、ぐっとカジュアルで大皿をシェアするスタイル。しかし1つ1つの料理が見事に美味しく仕上がっているので、人気を博しています。
先日ついに、ここのウィークエンドブランチを食べる機会がありました! 香港のメルカートを率いるのは、アンソニー・バードさん。すべてのメニューがジャン‐ジョルジュの監修の下で作られています。
場所は日曜日のランチタイムながら満席でとても賑やか。周りのテーブルが食べているものを見るだけで、美味しそうで、これは期待が高まります。
さてさて、メルカートのブランチは、前菜、卵料理、ピザ、パスタ、メイン、サイドディッシュ、デザートのメニューがあり、250香港ドルをプラスすると、プロセッコを含むドリンクの2時間フリーフローが付く、という仕組みです。プロセッコにライチとラズベリーを漬けたものや、カクテル、アルコール抜きのカクテルであるモクテルなど、ドリンクの種類が豊富。たとえばカクテルには、キュウリのモヒート、桃のカンパリ、マンゴーのサングリアなどがあり、モクテルにも、パッションフルーツとチリのソーダ、生姜のネグロ二など、工夫にあふれています。
この日頼んだドリンクは、キュウリのモヒートと、チェリーのピンクが華やかな柚子ソーダと、コンコルドグレープソーダ。太陽をしっかり浴びた味わいです。
こちらの料理はイタリアンがベースながら、丁寧に美味しさのツボをついて作られたモダンヨーロピアン、という方が近いでしょうか。
それではさっそく食べた料理を見て行きましょう。とにかくパンを食べれば、そのお店のレベルって分かる気がしませんか。これは危険レベル高い、コーンブレッド風の少し甘味のあるパン。食べ過ぎ注意です。
家族でそれぞれ食べたい前菜を選びました。私の好みは、フレッシュチーズとフルーティーな甘味を組み合わせたもの、私は自家製リコッタチーズとクランベリーソース、オリーブオイルとパンを、長男が1つは、ブラッタチーズとクレメンタインのジャムとバジル。
次男はイカフライのスパイシートマトソースとブラックオリーブ、夫がサーモンタルタルのガーリックトースト。もうこれだけでかなりお腹いっぱいになる、充実度。
卵料理は、オムレツラバーの次男がオーダー。サイドディッシュもたっぷりで、しかもしっかり美味しいので、これだけでもかなり満足感あります。
メルカートのキッチンには、石焼き釜のオーブンがあって、ピザの美味しさが評判です。私たちが食べたのは、スモークサーモンとアボガドのピザ、そしてあちこちのテーブルで注文されている人気アイテムの黒トリュフと3つのチーズ、卵のピザ! アボガドとサーモンは少しサンドイッチ風、このトリュフのピザはとても濃厚な香りと味わい。ふだんは薄めが好きな私ですが、あまりにふわふわに仕上がっていて、これは止まらなくなりました。
この時点でもううごけないほどお腹いっぱい。しかしこの後。あっと驚くデザートが待っていました。
いろんな国でいろんなものを食べていて、なかなかこれが「今まで食べた○○○の中でいちばん美味しい」と断言できるもことって、少ないですよね。これは確実に、「今まで食べた中でいちばん美味しいシナモンロール」でした!!! シナモンロールって、アメリカのショッピングモールのフードコートに必ず専門店があって、辺り一面にシナモンの香りを漂わせているので、つい食べたくなり、よく食べていましたが。これはものすごい完成度。見ただけで美味しさが伝わってきませんか?
もう2 品頼んだデザートは、ジャン‐ジョルジュの伝説のメニューという、ふわっふわに仕上がったパンケーキの自家製ナッテラ添えと、アップルパイ味のスフレのリンゴとバニラアイスクリーム添え。これはアップルパイとアイスクリームという組み合わせが大好きな夫に受けました。
美味しいものをたらふく食べて大変幸せな息子達。
何しろ次から次へと人が来て、大ヒット中というこのブランチ。
キッチンもフル回転。シェフのアンソニー・バードさんとはお話があまりできませんでしたが、1つ1つのしっかり美味しさにレベルの高さを実感しました。
ディナーはまた、全然内容が違うそうなので、ぜひまたうかがわないと!