この不思議なタイトルは一体なんでしょうか(笑)
今年の3月、鹿児島に5人のシェフを連れて食材発見の旅にいったことを前にお伝えしました。→香港トップシェフの鹿児島食材紀行(前・後編)をヒトサラマガジンに執筆しました♪
その時に鰹節の名産地・枕崎でお世話になった「ミスター出汁」こと中原水産の中原さんが香港にいらっしゃる、ということで、急遽ちょっとした同窓会ランチを開くことになったのです。
音頭を取ってくれたのが名シェフのデビッド・レイさん。今年は彼のレストランで私の大好きな「Neighborhood」がアジアのベストレストラン50にもランクインしてノリノリです(笑)。
前々からシェフがよく行く市場として噂には聞いていたアバディーンの街市。
中に入ってみたら、思っていたよりも小さい。ここの何がそんなに特別なのでしょうか。
「とにかく香港の中で、地元の海鮮が一番集まっている市場なんだ」とデビッドさん。他の市場には輸入ものの魚がかなりおいてあるのだそうです。
こちらには色々な種類の海老が並んでいました。
小ぶりなフレッシュ鮑やシャコや。シャコも大きめのものはフィリピン産なのだそう。
アサリっぽい貝類の種類も豊富。
今は手を引いてしまいましたが、かつては西営盤の「フィッシュスクール」を率いていたデビッドさん。地産の魚には本当に詳しいのです。彼が海鮮を選んで、それをレストランで料理してもらうというのが、本日のコース。
くくー!もしやこれは贅沢の極み!?
「フィッシュスープにこれは入れるんだ」と、いそいそと魚を選んでます。
元気のいい蟹はこちらで。
蒸し魚にする魚はこちらから!
さー買い物が終わったら、レストランに持っていって、一つ一つ調理方法などをデビッドさんが指示しています。
ずらっと並ぶ店はみな同じように見える中、「ここがベスト!」というデビッドさんの行きつけはこちら。
さー早速やって来ました!プリプリで少し甘味もある海老!!うわーこれはたまりません。
次にやって来たのは、ミニミニサイズの粒貝風の貝。海鮮ソースをつけて。
一つ一つほじっていただくのです♪
嬉しい驚きだったのが、ローカル鮑! モチモチで力強い食感とフレーバー。正直、超高級の乾物を戻したものより、こちらの方が好みです。貝類の王様的迫力!
食べ終わった貝殻もお美しい♪
新鮮な魚を使った蒸し魚を食べ慣れると、切り身を買って焼いて食べるのが辛くなるというジレンマ。ふわっふわ!
じっくり煮込んでもう滋養と風味の洪水とも言える、海鮮スープ!!美味しい!
この日のランチのスペシャルゲスト、ミスター出汁は当然のごとく、マイ削り器とマイ木枯れ節(熟成させた最高級鰹節)を取り出し、まるで白トリュフのようにその場で削っていろいろな料理に載せていただきました。旨みたっぷりに決まっています!
角度や力のいれ具合や削る場所など変えるだけで、どんどん削れ具合が変わっていくというマジック!
シャコと卵黄をまぶした魚のフライもたっぷり!魚は頭からガブガブいけました。
いったい何人で食べてるんだ?と思われるでしょう、正解は5人です(笑)お腹いっぱい!
しかし蟹も味噌がたっぷり!
なんてゴージャスなお姿 <3
急な集まりだったので、来られたのは右から、鹿児島にご一緒したルカさん(湾仔のオステリア・マルツィア)、デビッドさん、私、中原さん、ルカと最近一緒に働いている稲塚さん。食べきれないーお腹いっぱいーでも幸せですねー♪
もうずーっと地元の人で満席です。これじゃあ来たくなりますね!
目利きのデビッドさんのおかげで、完全にツボをついた海鮮三昧が楽しめました。一人400香港ドルくらいでした! ビールがたまらなく美味しく感じる食事でした!
ランチには参加できなかった鹿児島メンバーのオクラのマックスのところへ、この後中原さんと一緒にお邪魔しました。できるだけうす~く削るためのコツを伝授中。
ほんの30分のセッションでもとても実りがあったよう!
その後、木枯れ節で出汁をとった、鱈肝のスープをいただきました。あん肝ラバーな私ですが、これは・・・・・・さらに美味しいではありませんか。
その後、中原さんは他のシェフのもとで指導したり、食事をしたりして香港を後にしました。プロの手を借りて美味しいものを食べつつ、プロとプロの出会いを取り持つことができて、さらに美味しいものが生まれる種を蒔くことができた気がして、とても幸せなる午後のひとときでした。