先日、キャセイパシフィック航空香港スタイルに予告記事を執筆したファイン・アート・アジア2015が、湾仔の国際展示場で始まりました。
(記事はこちら→Fine Art Asia 2015(ファイン・アート・アジア2015)に行こう!)
昨日、そのプレビューに次男を連れて行ってきました(長女も終わりのほうに合流)。いやーこれがとっても良かった。
香港は最近コンテンポラリーアートのアジアでのハブにという意気込みが強いため、アート・バーゼルを初めとして、とにかくアートといえばコンテンポラリー、学校の社会科見学でもいきなりアート・バーゼルに行くんですね。もちろんそれもいいんだけど、奇をてらったり、衝撃を与えることが目的だったり、クラシックのパロディのような作品も多いし。
いきなりパロディじゃないくて元ネタの魅力を体現して欲しいというのと、子どもはもっとクラシックなアートに触れる機会があった方がバランスが取れるんじゃないかなーとかねがね思っていました。
日本には昔から欧米の大きな美術展ががんがんやってきて話題になるし、いろいろと目に触れられる機会が多いので恵まれているなーと思います。
ということで前置きが長くなりましたが、このファイン・アート・アジア、古今東西の多彩な美術品、工芸品、骨董品を扱う厳選ギャラリーが集結していて、とてもバランスよく楽しめる良質な展覧会だなーと会場を回ってみて改めて感じさせられました。
私自身はもう、こういうところにずっと入り浸っていたいなーと感じるのが骨董の陶磁器。英国のギャラリーでした。そういえばロンドンにいたとき、目利きの母を連れて骨董街にいったら、ずいぶん良い物があったようで、目をらんらんとさせていましたっけ!
息子が食らいついたのがこれ! 中世の鎧や兜、剣などを扱う英国のギャラリーです。
恐竜の骨を見るのが大好きな次男と私は、こういうのを見るときすごく感覚が合うんですね(ちなみに長男は、「骨見て何が楽しいの?」っていうタイプ、笑)。この鎧を誰かが身につけていたことや、この鎧が目撃してきたことを想像してぞーっとしてみたりするのが、楽しいんですねー。
中世の武器や鎧兜って東西にかかわらず何か似ています。お面はもちろん、下の兜は、ポルトガルの兜を真似して作った日本製なんだそう。模様は龍!
こちらは清の乾隆帝の兜!!!!ご立派です。さぞかし偉丈夫な姿だったのでしょうねー。
あまり時間がなくて、ささっと流してみた感じではあるのですが、絵画は特に写真じゃ伝わらない生々しい筆タッチが近くで分かる!と息子に大受け。これは水彩画ですけど、本当にシンプルにミニマルにしか書き込まれていないのに水に触れたときの感触まで伝わってきそうな見事さ!
工芸品もすごいものばかりで目の保養!これは上記の記事で紹介している88ギャラリー。こんな素敵な鏡に映りこむなんて光栄です♪ 鏡はココ・シャネルお気に入りのロバート・グーゼンズ作、キャビネットは88ギャラリーのオリジナル! 天然の石をそのまま使ってるんですよ。
着色とかしないで、石の色を生かしてるんだよーと言うと、へーっと驚く次男。
素敵な中国骨董家具もありました!
こんな素敵な照明と鏡。魔法の世界のセルフィーのよう。
超絶豪華な螺鈿細工の棚!!!螺鈿大好きな私にはたまりません。
コンテンポラリーで気に入ったのがこの彫刻。ターミネーターのT1000みたいとの息子評。
中東の骨董美術を扱うギャラリーでみた大理石の顔にラピスラズリの目玉を入れた頭部はなんと2000年も前のもの!!!すごい迫力。
超絶に美しく見事なジュエリーは、上記事でも紹介しているボゴシアン! 人工着色をしていない天然の色だけを生かした宝石にはうっとりさせられます。ちなみに、うちの次男は、こういうのを将来の奥さんだか彼女にプレゼントするんだそうですよ(汗)ウン十億円すると思うんだけど(笑)
とてもじゃないけど実際の色は見せられませんが、台が煌びやかなオパールで、そこにインレイで取り付けたちょっと紫がかったルビーの組み合わせ。ルビーの下から虹色に光るオパールが透けていて、いやはや。眼福でした。
こんなフラワーアートや、
びっくりするほど巧みに瞬間をとらえた現代彫刻や。
500年も前の黄梨花という海南島にある銘木を使った筆入れ。浮き彫りがもう壮絶にきれい。
アインシュタインを見つけて、なぜか力む次男(笑)
記事でお世話になった皆さんにもだいたい会えました。
会場がほどよいサイズなので、気軽にじっくり見られます。10/7までやっているので、ぜひぜひ皆さん、目の保養に!! 天気の悪い日でも、MTRからまったく濡れないで行けるのが便利ですね♪