地価が高騰しまくりの香港、お気に入りの店が中環や銅鑼湾から撤退、なんて寂しいニュースも頻繁に入ってくる今日この頃。一方で、意欲的なコンセプトの店が、最初から中心部から離れたところでオープンすることも増えています。
その良い例がMTRの観塘線(緑)で九龍塘や黄大仙のさらに先にあるローカル色の強いエリア、観塘のショッピングモールに昨年オープンしたモダン茶餐廳「Made in HK」。
倉庫が多い工業地区らしさを取り入れた、少しインダストリアルなテイストがあるスタイリッシュなインテリアの店内は、一日中賑わっています。
人気の秘密は、居心地のいい清潔なインテリアに加えて、茶餐廳的伝統メニューをヘルシー&モダンにアレンジしたところでしょうか。
実はこのお店、銅鑼湾にある高級イタリアンのDrawing Roomのレストラングループに属しています。香港には多数のレストラングループがあり、同じグループが高級ヨーロピアンからフードコートのカジュアルテイクアウト、和風の居酒屋から広東料理まで持っているなんてことがざらにあって、このDrawing Roomグループには、金鐘の素敵空間AMMO、ハーバーシティなどにあるシンガポール料理の海南少爺、銅鑼湾のハイサンプレイスにあるクロワッサン&フレンチビストロのル・サロンなどが属しています。
なので「あのグループの店なら品質OKだろう」という判断基準の1つにもなるし、一見さんお断りまではいかないけど、一度会ってしまえば以降とても親切なんだけど、初回会う前の応対は結構冷たかったりする香港では、「この新しい店、取材しやすいかな? あ、●●●ちゃん(担当者)のグループだ、ラッキー♪」とアポ入れの効率にも違いがでてくるので、私のような稼業(笑)の者にとっては重要事項なんですね-(日本で有名な雑誌でも香港で知られてないと、やれ、「その雑誌をまず見せてくれ」とか、いろいろあって時間がかかったりするので、ああ、美也子の紹介なら大丈夫だろう、と向こうも仕事がたぶん楽、笑)。そんなわけで、ここのグループの可愛いPRさんとは仲良くしてもらっている(先日はananのファッションスナップにも登場してもらいました)ので、あまり普段通らないエリアながら、「うちの新しい店、ぜひ試してみて♪」と試食に連れてきてもらいました。
脱線が長くなりました、で、そういう大人の事情(笑)でやってきたこのお店、とても気に入りました。
まず一品目の海老のフルーツサラダ(68HKD)。いきなりプレゼンテーションが凝っています。ものすごく変わったものが入っているわけではないけれど、きれいに見えるこの盛りつけ、家で真似してみるかな!
ドリンクはヘルシーな陳皮入りハニーレモン(28HKD)にしてみました。陳皮のおかげで普通のハニーレモンよりも香りがいいし、栄養価アップですね(見た目は普通ですけど、笑)
次はこのフランス風オニオンスープ(50HKD)。他にボルシチもありました。私もオニオンスープ大好きですが、香港人にとっても昔ながらの洋食屋さんにあるノスタルジックな胸キュン(死語)メニューなんだそうです。上に載ったチーズのおかげでボリュームたっぷり。
これがこの店の自慢メニューの1つ、鶏皇飯(チキン・アラ・キング、88HKD)。温泉卵を載せてグレードアップしています。昔の茶餐廳や洋食屋さんによくあった思い切り庶民的メニューだけれども、ちゃんと作るには、ご飯をバターライスにしたりして手間とコストがかかるので最近は出している店が少ないのだとか。クリームシチューご飯という感じで、日本人にも懐かしい感じの味です。
こちらはオックステールのシチュー。オックステール、うちで良くシチューに使うんですが、ここで言うオックステールって、あれ、全然食感違う???と不思議に思っていたところ、どうもこれは、しっぽとは別の部位らしく(以下自粛・・・・・・お察し下さい、笑)
その他にチキンハムカツのようなのを頼んだのですが、衣が油っぽい!とPRちゃんのダメ出しが出て返品。こういう姿勢は大事ですよね、レストラン業界では。
さて、最後はデザート(二人でどれだけ食べるんだ~)。チョコレートムースとアイスクリーム!
さすがのプレゼンテーション、茶餐廳と思うと価格は高いですが、質のいい食材が使われているのが分かるので、決してそれを考えると高くはないです(グループで食材を一緒に仕入れるので、抑えられるのだとか)。お得なセットメニューが多数あります。
香港らしい食材や調味料がディスプレイも兼ねて置かれています。
こういう店が近所にあったらいいのに、と思わされる安定感。古くからの香港の味やテイストをモダンにアレンジ、というのはかなり流行りつつあるジャンルですね。
近くを通ったらぜひお試しください!
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