今年の中秋節は10月4日。いよいよ迫ってきましたね。
食いしん坊にとっては中秋節といえば月餅!でもありますが、香港で有名な伝統行事というと、大坑の舞火龍。ビクトリア公園での提灯(というにはあまりにも大きい)展示とともに、毎年楽しみにしている方がたくさんいます。
私は数年前に、なぜか映画撮影で香港にいたヒュー・ジャックマンがゲストという豪華版を見学にいきました。ブログはこちら→舞火龍に現れたヒュー・ジャックマン!!!
そのときの私のベストショットはこれ!
今年は舞火龍の本番を見に行く前に、その製作風景を見学できるという幸運に恵まれて、もうワクワクが止まりません。皆さんにもその様子をお伝えしますね!
さて、見学ができたのが日曜日。大坑の駅前には、すでにこんなゲートもできています。
あとは本番を待つばかり、という感じで、すっかり準備ができている感じです。
街のあちこちにも旗がたなびいています。
この中で舞火龍が作られているそう!
おおーやってます、やってます! 辺り一面に、龍を作るための草(い草のようなもので、以前はこの辺にいくらでも生えていたそうですが、最近は中国本土から取り寄せているそう)の香りがむせかえるように漂っています。1頭の龍を作るのに1トンの草が必要なのだそう!
そうです、入り口におかれているのは、今年の龍の頭部。奥には去年の物がありました。
一見軽そうに見えましたが、籐で作った枠に、草をまきつけていて、ここだけで50kg近くあり、とにかく重いのだそうです。
いろいろな作業が同時並行で進んでいます。まずこの人は、草を一定の長さに整える係。大きな包丁でずた!ずた!っと、大胆に切っていきます。
切った瞬間、枝が飛び散る!迫力満点。
奥の方で、やっています!まずは草を重ねた上に、持ち手になる竹をつなげてあるロープを通します。
ロープの上に、どんどん草を載せていきます。
そして針金を巻きつけます。
針金を巻き付けたら
ぐー~~っと引っ張り、よく引き締めます。
とても根気がいる作業を丁寧にもくもくと続ける皆さん。
巻いたばかりのところはこんな感じなのですが。
これをまた、はさみで切りそろえて、きれいに仕上げます。
特に丁寧に仕上げられるのが、持ち手の部分。
ここには特に強度が必要になるようですね。
丁寧に草の束を加えて、しっかり固めています。
できた部分をまたきれいに切りそろえているおじさん。
ある程度できると、完成部分を奥に運んで、またその先につなげていきます。
「もうだいぶ出来たのですか」とうかがうと、まだまだだよ、まだこんなにあるよ、と。竹は32本あって、最後には67mほどになるそうです!
お話をうかがったのは、舞火龍を毎年行っている地元の大坑夜龍の方。龍の頭の担ぎ手の方です!!!
「もう子供の頃から30年やってるからね、地元民としての義務だから」とややツンデレ気味に、でも火龍への愛がにじみ出て仕方ない様子。
いよいよ明日(10月3日)の夜から始まる大坑舞火龍。このお祭りの前の高揚感って、日本でも同じですから、香港で味わえるのがとても嬉しいです!
そして毎年、こんなに丁寧に愛情を込めて龍が作られているんだということを、目の当たりにして知ることができてラッキーでした。
大坑夜龍の皆さんの勇姿を見せていただくのが楽しみ!!皆さんもぜひ大坑にお出かけください。
詳しい情報は、香港政府観光局のウェブサイトにあります→舞火龍情報